山小屋での原体験を公園で再現!
スパイスカレーの新しい可能性とは
ここ数年のスパイスカレーの流行で、東京の街には数々の新しい名店が生まれた。誕生までにはそれぞれ異なる背景があるだろうが、南米旅行をきっかけにカレー作りが始まるのは珍しいだろう。かつて南米を一年間旅していたプラマーナ・スパイスのオーナー加藤伊織さんは、滞在していたペルーの宿でスパイスの魅力に目覚めたという。「同じ宿に泊まっていた日本人がカレーを作ってくれたんです。彼も僕と同じように南米をヒッピーのように旅していました。スパイス片手に。そして現地の食材を使って、カレーをふるまってくれた。その時、僕はスパイスに魅了されたんですね」と物思いにふけるように加藤さんは話してくれた。
「僕がカレーを作り始めた時、今ほどスパイスカレーは注目されていなかった。ブームが始まるくらいだったんです」。東日本大震災を機に帰国した伊織さんは、日本でカレー作りに挑戦することになる。友人のつながりで、最初は三軒茶屋、その後現在の下高井戸の「恋々風塵」で間借りでカレーを提供し始める。また、野外フェスなどにも出店した。実は加藤さん、とても多才で、楽器の演奏、DJ、フリスビー、登山、そして柔道整復師の国家資格と、様々な顔を持っている。「二足のわらじを履き続けてきたけど、今回はしばらくカレーに集中しますよ」。
今回のイケ・サンパークへの出店の決め手は公園という立地が大きかったと言う。「自分がスパイスに魅了された原体験がペルーの山小屋だったこともあって、店を出すなら自然があって、山小屋っぽいところでやりたかったんです」と楽しげに語る。「スパイス一つで現地の食材でカレーを作るのと同じように、スパイス一つでファーマーズマーケットの野菜をカレーにするのが楽しみです」と話す加藤さんのカレーはスパイスが効いて、爽快感にあふれている。夜はインドではカレーと食べるパロタのサンドイッチとクラフトビールも提供予定という。彼のカレーを食べながら公園でリラックスできるのは、至福の時だろう。公園にグッドバイブスをもたらしてくれること間違いなしだ。
参考メニュー
週2日限定、売切必至の間借りカレー店だった当店。オーナーの加藤伊織氏が世界中を旅して出会ったスパイスの記憶を元に、高次元に調合されたオリジナルのスパイスカレー店です。カレーや付け合わせにも固定のレシピはなく、その時に手に入った食材や季節に合わせてメニューを作り出すため、何度食べても飽きることなく、新たな味に出会うことができます。
カレーにマッチするオリジナルのバナナジュースも一押し商品。スパイスと甘いバナナジュースのペアリングをお楽しみに。

Pramana Spice
